体型に合ったスーツの選び方!理想のシルエットと着こなしのポイント
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体型に合ったスーツの選び方!理想のシルエットと着こなしのポイント

「買ったスーツがなんだか似合わない」「高級スーツを買ったのにしっくりこない」

こうした悩みがあるなら、スーツが体型に合っていないのかもしれません。スーツ選びでは見た目や素材が重視されがちですが、実は「サイズ感」も非常に重要なポイントです。

魅力的にスーツを着こなしたい方は、本記事で体型に合ったスーツの選び方や着こなしのポイントをチェックしてください。

体型の悩み別にスーツ選びのポイント

スーツを選ぶ際は、サイズの前に体型に合ったシルエットを選ぶことも重要です。日本国内ではJIS規格に基づいた「体型区分」があり、以下の表のように分類されています。

体型区分胸囲とウエストの差体型
Y体約16cm胸囲に対してウエストが細い「スリム体型」
A体約12cm胸囲とウエストの差が平均的な「標準体型」
AB体約10cmウエストが少し大きめな「ややがっしり体型」
B体約8cmウエストが胸囲に近い「がっしり体型」
E体約4cmウエストが胸囲とほぼ同じ「ふくよか体型」

また、スーツのデザインにはさまざまなシルエットがあり、体型によって適したシルエットも変わります。以下の表を参考に、自分に合うシルエットを確認しましょう。

シルエット適した体型特徴
スタンダード型標準体型ジャケットのシルエットは程よいゆとりがあり、ウエストの絞りも適度
タイト型スリム体型ジャケットのウエストが強めにシェイプされ、肩幅もコンパクト
ワイド型がっしり体型肩幅やウエストに余裕があり、袖やパンツもやや太めのシルエット
ロング型高身長ジャケットやパンツの丈を長めにし、全体のバランスを整える
ショート型低身長ジャケット丈を短めにすることで、脚長効果を狙う

これらの情報を組み合わせると、自分の体型に合うスーツが見つけやすくなります。例えばスリム体型で平均身長の人なら「Y体のタイト型」、がっしり体型で高身長の人なら「B体のロング型」というイメージです。

体型に合ったスーツのサイズとは?

自分の体型に合ったシルエットが判明したら、次はスーツのサイズを選びましょう。スーツのサイズはJIS規格の「身長区分」に基づいており、「○○号」の形式で表します。各号数の適正身長は以下の通りです。

号数身長体型の目安
1号~150cm低身長
2号151~155cm
3号156~160cm
4.。号161~165cm普通
5号166~170cm
6号171~175cm
7号176~180cm高身長
8号181~185cm
9号186~190cm

先述の「体型区分」と「身長区分」を組み合わせたものが、自分の体型に合うサイズです。例えば、170cmの標準体型なら「A 5(A体・5号)」、183cmのややがっしり体型なら「AB 8(AB体・8号)」となります。

体型に合ったスーツ選びが重要な理由

一般的な洋服は身長に合わせて選ぶことが多いですが、スーツの場合は身長だけではなく体型に合うものを選ぶことも重要です。その理由について詳しく解説していきます。

シルエットに影響するから

体型に合わないスーツを選ぶと肩幅が浮いたりピチピチになってしまったりと、シルエットが崩れてしまいます。大きすぎるとだらしなく見え、小さいと窮屈そうに見えて、相手からの印象が悪くなるので注意が必要です。

反対に適切なサイズを選ぶとスリムで洗練された印象になるので、ビジネスやフォーマルな場でも高い評価を得られるでしょう。

動きやすさや快適さに影響するから

スーツのサイズは動きやすさや快適さに影響します。袖が長いと手元の作業時に邪魔になりますし、体型よりも小さめだと息苦しさを感じるでしょう。

ジャストサイズであれば、無理なく動けるので着用時のストレスを感じません。スーツは長時間着続けるケースも多いため、自分の体型に合ったものを選びましょう。

スーツの耐久性や寿命に関わるから

サイズが合わないスーツは生地に負担がかかりやすくなるため、型崩れやシワの原因になります。肩やウエストが窮屈だと生地が常に引っ張られた状態になり、縫い目や生地そのものに負担がかかるからです。

だからといって大きなサイズを選ぶと、余った生地がたるんで不規則なシワが発生してしまいます。小さすぎても大きすぎてもスーツの耐久性が落ちて寿命が短くなるので、自分の体型に合わせたものを選びましょう。

スーツの理想のフィット感の目安

スーツ選びの基本は「体型区分」と「身長区分」をチェックすることですが、各部位にまで目を向けるとさらなるフィット感が得られます。細かな部分まで合わせることで見た目のバランスが整い、よりスマートな印象になります。

確認部位測り方フィット感の目安
肩幅左右の肩の端から端までを測る肩パッドが肩のラインとぴったり合う
胸囲胸の最も厚い部分を水平に測るボタンを留めたときに程よいフィット感があり、窮屈すぎず余りすぎない
ウエストへその少し上あたりで一周測る指が2本程度入るくらいの余裕がある
袖丈肩の付け根から手首までを測る腕を下ろしたときにシャツの袖が1cm程度見える長さ
ジャケット着丈首の付け根からお尻の半分~3分の2程度の長さお尻が半分~3分の2隠れる長さ
パンツのウエストベルトをする位置で一周測るベルトなしでもズレにくく、指が2本入る程度のフィット感
パンツ丈股下から裾までの長さを測る靴に軽く触れる程度(ハーフクッション)
→ビジネスシーン・フォーマル向けほぼ触れない(ノークッション)
→細身パンツやトレンド向け

ジャストサイズを選ぶためには、部位ごとに計測する必要があります。自分で測るのは難しいので、オーダーメイドスーツを扱っているお店に依頼すると良いでしょう。

スーツを着こなす方法

自分に合うスーツをより魅力的に見せるためには、着こなし方にも工夫する必要があります。特に意識すべきポイントをまとめたので、ぜひ参考にしてください。

シャツ・ネクタイとのバランスを整える

シャツ・ネクタイを合わせるときは、以下の点を意識すると洗練した着こなしになります。

着こなしのポイント着こなし例
ネクタイの幅はスーツのラベル(襟幅)と揃える太めのラベル
→太めのネクタイ細めのラベル
→細めのネクタイ
シャツの襟とネクタイの結び方を揃えるワイドスプレッドの襟
→ボリュームのあるノット(ウィンザーノットなど)ナローな襟にはシンプルな結び方
→シンプルな結び方(プレーンノットなど)
色のバランスを考える同色系でまとめる
→落ち着いた印象ネクタイの色を指し色にする
→華やかな印象

小物の統一感を意識する

スーツスタイルでは、靴・ベルト・時計・カフスなどの小物の統一感が求められます。

着こなしのポイント着こなし例
靴とベルトの色を揃える黒のスーツ
→黒い革靴&黒ベルトネイビー・グレーのスーツ
→ブラウン系
金属部分のカラーを統一する時計のベルト・カフスボタン・バックルなどをシルバーまたはゴールドで揃える
ポケットチーフやタイピンでアクセントを加える白いリネン素材のポケットチーフ
→クラシックで格式高い印象シンプルなシルバーのタイピン
→エレガントな印象

スーツを長持ちさせるケアをする

スーツを長く愛用するためには、日々のケアが欠かせません。例えば、着用後は肩幅に合ったハンガーにかけてシワを伸ばす、ブラッシングで埃を落とす、アイロンの蒸気や衣類用スチーマーを使って、定期的にシワを取るなどは長くスーツを着用するために重要です。

どれだけ品質が良く、ジャストサイズのスーツであっても状態が悪ければきれいに着こなせないため、着用後は必ず上記の方法でお手入れをしましょう。

立ち姿・歩き方を意識する

スーツの着こなしは姿勢や歩き方でも印象が変わります。背筋を伸ばし、適度な歩幅でゆったりと歩くと、スーツのシルエットがきれいに見えます。

ちなみに、座るときはジャケットのボタンを外すとシワを防げます。ただしタキシードやモーニングコートなどの正礼装はマナー違反になる可能性があるため、スーツの種類に合わせて対応してください。

まとめ

スーツ選びで最も重要なことは、自分の体型に合ったサイズやシルエットを選ぶことです。それと同時に、シャツや小物の選び方、立ち振る舞いなども意識することで、より洗練した着こなしが実現します。

ワンランク上のスーツスタイルを目指したい方は、オーダーメイドで自分の体型にジャストサイズのものを作成してもらうのもおすすめです。各部位のサイズが分からない方は、まずは自身の測定から始めてみてはいかがでしょうか?